菅家旅館～旧館15

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菅家旅館～旧館　　

2006年11月 5日（日）

冬の到来

「ねっ。だから、ここにもすぐに、雪が降るよ。」

昨日、食材を仕入れた帰り、暗くなり始めた道を足早に急ぐ私に、従業員はこう言いました。私達の話題は、このマサチューセッツの北隣、ニューハンプシャーで、数日前に降った初雪の事。
彼は、来たるべき冬がやって来るのを心待ちにしている、といった風情で、冷たい風のあたる頬を真っ赤に染めながら、ニコニコと笑っています。

私にとって、冬は暗くて冷たくて、疎ましくさえ感じられる物なのに、彼にとっては、楽しくて、待ち遠しい物…。私の手を握って歩く彼の顔を見ていると、何だか少し、羨ましい気持ちになって来るのでした。

そんな昨日の夕食は、トロける野菜のクリームシチューです。

大きめに切ったお肉とお野菜を炒め、水とコンソメスープ、白ワイン少々でコトコト煮込みます。
お野菜が柔らかくなったら、牛乳を加え、バターと小麦粉を１：１で練ったブールマニエでとろみをつけて、最後にクリームをたっぷり入れたら、できあがり。

おいしく作るポイントは、煮込む際に、最初から強火にしない事。水を加えた段階から、根気よく、弱火で煮込みましょう。そうすれば、ジャガイモも煮崩れる事なく、美しく仕上がります。

それから、市販のルーを使わないで、ブールマニエでとろみをつける場合は、ダマができないように気をつけて。茶漉し等で漉しながら溶かすのが良いかもしれません。
小麦粉の粉臭さが気になる時は、電子レンジで20秒ほどチンするのも裏ワザです。

一日の仕事や勉強を終えて、我が家に帰って来る旦那さまや子供達のために、また、寒空の下、わざわざ訪ねて来て下さるお客様のために、心のこもった熱々シチューは、最高のおもてなしとなるのではないでしょうか。

そういえば、今朝、目覚めたばかりの私が、部屋のポーチに出てみると、取り入れ忘れた洗面器の水が、一晩の内に氷に変わっておりました。私が今年見る、初めての氷でした。
従業員の言っていた通り、この地に雪が降るのも、もう、そんなに先の事ではないのかもしれません。

写真左より
・体も心も暖まる、熱々のクリームシチュー。（右奥は、ギリシャ風サラダ）
・今朝、ポーチで見つけた初氷。薄くて、すぐとけてしまった。

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